フランスの製菓学校で学び、現地のパティスリーでお菓子を作っていた時期があるのですが、フランスのお菓子を日本で再現するにあたって、大きな壁になったのが「素材の質の違い」です。その差を埋めるために試作と研究を繰り返し、オーブンなどの機械や道具類までも最適化した結果、伝統的な基本レシピを変えることなく納得がいく焼菓子にたどり着きました。

伝統的なレシピの「数字」を変えて製品の状態を整えるのではなく、味わいのバランスが保たれるように「粉の粒子の大きさ」や「バターの融点」など「素材の性質」を合わせることで、フランス本国のレシピで再現できるように試行錯誤を続けてきました。その過程で、打ち粉の舞い方などの違いから着想を得てフランスパン用の粗挽き小麦粉を選びました。バターも帰国してから、何十種類もの国内産バターを取り寄せて、溶かしてみたり焦がしたり、色々な状態でテイスティングを行い、その中でもっともヨーロッパ産に近い性質を持つ『よつばの発酵バター』に決めました。

重厚で美しいクラシックの世界を踏襲した上で、私自身のインスピレーションを融合させた「求める味」に向かって、極限まで違和感をなくし続けて完成したレシピです。それぞれに異なる味わいや食感、フランス菓子の奥深さを感じてもらえたら嬉しいです。

「焼き菓子10個詰め合わせ」は、下記10種類の焼き菓子をそれぞれ個包装でギフトボックスにお詰めしております。

◆マドレーヌ・オリーブ
地中海に面した国々を思わせる、レモンとオリーブオイル、アカシア蜂蜜を使った柔らかなケーキ。

 

◆ケーク・オ・フリュイ
三ツ星レストラン御用達のフレンチラム酒で軽く漬け込んだ白無花果やアンズなど数種のドライフルーツをふんだんに使い、独自の圧縮焼成で重厚に焼き上げました。

 

◆ガレット・ヴィエノア
小麦粉の食感が生きるウィーン風クッキーに生姜とシナモンをブレンド。中央に塩味が印象的なアーモンドをあしらって食感に変化をもたせました。

◆抹茶のフィナンシェ
フランス語で金融家という意味を持つ、黄金色に焼けた金塊型をしたこの菓子はアーモンドと焦がしバターの豊かな風味が印象的です。

 

◆モワルショコラ
粉を極力減らしアーモンドを効かせてシットリと焼き上げたハート型のケークショコラ。

◆ジャルジー
自家製のプラリネ・マルコナアーモンドにミルクチョコレートをブレンドしたリッチなフィリングを、ポコポコしたクランブルクッキーでサンドしました。

◆ブラウニー
ご存知アメリカのカントリーケーキを、フランス・グルノーブル産のくるみとクーベルチュールチョコレート、最高の素材でリメイクしました。

 

◆マカダミアクッキー
マカダミアナッツとホワイトチョコレートのクッキーです。

 

◆サブレ・オリーブ
オリーブオイルで作ったサブレ生地に、ほんのり塩味のグリーンオリーブを練りこんでゴマをあしらった、甘しょっぱさが珍しいクッキー。

 

◆きびのピエール
”石ころ”という名前のちょっと変わった小菓子で、シチリア産ヘーゼルナッツが心地よい歯触りです。