dari K

「カカオってこういう味だったんですね!」
「風味が豊かで、お酒を使っているのかと思った」

dari Kのチョコレートを食べて、胸をときめかせた人は数知れず。カカオに興味も持った、という方もいます。

「まずは美味しいな、と思って欲しい。なんでだろう?と興味を持って頂いて、カカオを取り巻く環境や背景を知って欲しいですね」
そう語るのは、営業担当の襖田さん。もとは鉄道会社で駅の開発などに携わっていました。
dari Kのチョコレートの美味しさ、そして、ビジネスと社会貢献を両立させる独特な事業経営に惹かれて入社したそうです。

dari Kは京都市北区に本社を置くチョコレートメーカーです。
従来のチョコレートのイメージを覆す、フルーティーで豊かな味わいと、さっぱりとした後味もその魅力の一つ。
カカオ生産国であるインドネシアのスラウェシ島で、同社が農家に栽培指導を直接行っているからこそ出せる味わいです。
dari Kの理念の元、
取引先である農家は収入が向上し、モチベーションも上がっています。

「社会貢献はあまりビジネスになっていない、というイメージがありますが、双方を成り立たせているのが面白いですよね。ちょっと大きな言い方になってしまいますが、dari Kのチョコを味わうと、難しい事も頑張ってみよう、みたいな、勇気をもらえるような気がします」

dari Kが掲げるスローガンは『All-win Chocolate』
生産者、消費者、環境。みんなが笑顔になれる、努力が報われる社会を目指しています。
消費者の善意で成り立つ社会貢献ではなく、消費者も価値(=美味しさ)を感じられ、持続するビジネスモデルを。
その活動は業界に大きく評価され、2022年1月にはロッテの完全子会社となり、更に大きなスケールの社会変革に挑むことになりました。
理想の世界へ一歩一歩近づいていく、dari Kの創業と今をご紹介します。

dari Kができるまで

dari K代表取締役・吉野慶一さんは、海外・国内の大学院を卒業し、外資系の金融機関でアナリストをしていた、チョコレートメーカーの創業者としては異例の経歴の持ち主。
バックパッカーで世界を渡り歩く中(巡った国は50ヵ国以上!)、韓国のカフェで偶然見かけたカカオ生産地の地図が、dari Kの創業へと繋がっていきます。

「なぜインドネシアのカカオ豆は、こんなにも日本で知られていないのか」

興味を持つと、トコトン突き詰める吉野さん。チョコレートメーカーや農家を調査していくうちに、その原因が「発酵していない」ことによる品質の低さにあると気が付きます。
そこで、関連する論文を読み漁り、インドネシア現地に渡って熱心な技術指導を始めたために「バイヤー」と勘違いされ、いつの間にかカカオを600kg(麻袋10袋分)買い取ることに。帰国後も、豆の買い取り先は見つからず、自宅はカカオ豆に埋め尽くされてしまいます。

「こうなったらもう、自分でチョコレートを作るしかない」

そんな、引くに引けなくなった土壇場からの2011年4月。京都の三条会商店街にdari K1号店がオープンしました。

質の高い製品を作り、適切な価格で取引を続けられるシステムを構築し「従来とは異なるフェアトレードのアプローチ」でカカオ業界を変えていく。
カカオ業界を取り巻く矛盾に挑戦し続けているdari Kは、元金融アナリストならではの視点を持つ吉野さんの「思い立ったらすぐ行動に移す好奇心」と「未来を信じる力」が生み出した、革命的なチョコレートメーカーなのです。

dari Kの美味しさの秘密

「余分なものは入れない」
ゼロにすることはできなくとも、可能な限りシンプルに……事業規模が大きくなっても、その点は常に意識しています」

美味しさの秘密を解説して下さったのは、営業担当の襖田さん。
ココアバターや植物油脂の追油や、添加物の使用を最小限に抑えることで、フルーティな風味と、さっぱりとした後味を実現させているそうです。

なぜ、これほどまでにインドネシアのカカオ豆に自信を持っているのか。
それは、業界でも類を見ない密接な関係を、生産国の農家と築いているからです。
dari Kは、2016年にインドネシア現地法人「PT. Kakao Indonesia Cemerlang」を設立しています。この法人では、創業初期からdari Kに関わってきた駐在員(足立こころさん)も活動しており、現地の農家と確固たる信頼関係を築いています。

カカオ農家の悩みやニーズを聞き、どうやったら品質や生産性を高めることができるか共に考え、デモンストレーションを重ね、カカオの栽培から収穫後の過程まで寄り添っています。この活動によってトレーサビリティを確保し、現地から生産農家の魅力を発信することも可能になっています。
その「現地の生産マインドそのものを変える」「地に足の着いた誠実な取り組み」が、揺るぎない美味しさに繋がっているのです。

dari Kのおすすめ商品

「インドネシアのカカオ豆の風味」を活かすことを意識してきたdari K。
革新的で挑戦的なその商品開発姿勢は10年以上経った今も変わらず、近年ではフルーツ発酵チョコレートや、チルドカップのドリンクなど、スーパーやコンビニで流通する商品も手がけるまでのブランドに成長しています。お土産に、自分へのご褒美に……バラエティ豊かなラインナップから、シーンや気分に合わせてお選び頂けます。

◆カカオサンドクッキー(ダーク/ミルク)
本店での売れ筋No1。ラングドシャのようなサクサクとした食感のクッキーに、濃厚なチョコレートがサンドされています。
フレーバーは、キレのある苦味のダーク・コク深くリッチな味わいのミルク、2種類あります。
カカオに馴染みのない方でも親しみやすい形状と、dari Kらしい「驚き」のある味わいが一体となった一品です。

◆カカオが香る生チョコレート(6粒/アソート)
カカオと相性抜群のさまざまなフレーバーを楽しめる生チョコレートの6種アソート。
中には、ライム・オレンジとともに発酵したカカオ豆を使用した「シトラス」や、京都和束町・東茶園が手掛ける抹茶を使用した「抹茶」も。
dari Kならではの素材セレクトと、インドネシアのカカオ豆のフルーティで軽やかな風味が同時に楽しめる豪華なセットです。

◆カシューチョコ
大粒のカシューナッツに、ハイビターなチョコレートとココアパウダーがコーティングされています。
まろやかなナッツの旨味と、スパイシーなカカオの香りがマッチした大人の味わいです。

◆カカオニブチョコ
カリカリとしたニブに、コクのあるミルクチョコがコーティングされています。甘味も苦味も濃厚!!
カカオ豆のパワフルな香りと旨味がダイレクトに感じられる一品です。

◆カカオ豆から手作りチョコレート・キット
生のカカオ豆の焙煎・粉砕・成型まで体験できる手作りキットです。カカオポッド型のシリコンモールド付き!
手作りなので、トッピングやレシピアレンジも自由自在!お子様でも分かりやすい解説のついたブックレットも付いているので、自由研究にもオススメです!

商品開発に当たっては「フェアトレードに興味がある人、などには絞っていない」とのこと。
意識しているのは「インドネシア」への想い。一時のトレンドで廃れることのない、持続可能な流通のために、広く長く発信し続ける……「食べる」「送る」双方の心理を汲んだ商品のラインナップからも、それらが強く感じられます。熱いパッションと、的確なビジネスプラン。創業者・吉野さんの想いは、関わった人達に脈々と受け継がれています。

リアルタイムで進化していくdari K。そのエネルギーと共に、インドネシアのカカオを是非味わってみて下さい。

dari Kの店舗情報

所在地:京都府京都市中京区上瓦町63(三条会商店街内)
営業時間 :11:00 ~ 18:00
定休日 :火曜日 (祝日の場合は営業)
アクセス:京都市営バス「堀川三条」(最寄りのバス停)より徒歩4~5分(約350m)

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