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- バリージャ 生はちみつ ボンボン【9個】 ¥3,600 税込
- オレンジの花の生はちみつボンボン【9個】 ¥3,600 税込
- パタネモ ¥2,000 税込
- グアサレ ¥2,000 税込
- チュアオ ¥2,100 税込
- クンボト ¥2,000 税込
BRAND STORYブランドストーリー
「チョコレートはとてもエモーショナルな食べ物なんです。作り手のたくさんの想い、情熱が詰まってる。そんな"ゾクゾク"――心が震えるような感動をシェアできたら嬉しいです」
そうお話して下さったのは、Cacao Zoku(カカオゾク)のAlfredo Jorge(ホルヘ アルフレッド)さん。
田園調布駅から徒歩2分――カカオの木が描かれた看板が目を引く店舗兼工房で、ベネズエラ産の豆のみを使用した、こだわりのチョコレートを製造しています。
チョコレート作りのきっかけはカナリア諸島での出会い
もともと、IT系の事業開発のお仕事をなさっていたというホルヘさん。最先端の事業や技術に触れてきたホルヘさんが、自らの手でチョコレートを作りを始めたきっかけは、旅先で出会ったカカオだったそうです。
「カナリア諸島でドローンのビジネスを展開していた時、フランス人の友人から『大西洋をボートで横断するから空撮をお願いしたい』と頼まれたことがきっかけで、カリブの島々を旅行することになりました。そこで立ち寄ったグアドループ島で、『 Ethien(エティエン)』と呼ばれている85歳の男性に出会いました。
彼はコーヒーやバニラ、カカオ農場も所有していて、伝統的な製法でクリオロ種のカカオ豆からチョコレートバーを作り、地元の人向けに販売していました。彼とその場に圧倒されながら、チョコレートが好きな妻のため、板チョコを袋いっぱいに詰めたカカオ豆を持って帰りました。この時の出会いが、その後の人生を大きく変えることになったのです」
帰国後、ホルヘさんの奥様の美奈子さんが『その豆を販売してみてはどうか?』と卸先の候補としてショコラティエの友人を紹介してくれたところから、ホルヘさんのカカオ豆の探求が始まります。
「妻が紹介してくれたその友人が、カカオ豆を見て突然食べ始めたので、ものすごくビックリしました。そのままでは食べないものだと思っていたからです。でも、どんな味なんだろうという興味はあったので、1つ手に取って食べてみたんです。それがとても好奇心をそそられる味で……『この苦くてカリカリした豆は、どうやって美味しいチョコレートにしているのだろう』と気になり、YouTubeでカカオ豆からチョコレートを作る動画をたくさん見て回りました。
焙煎、殻むき、粉砕、コンチング……さまざまな機械を使ってチョコレートが出来上がっていく様子を見て、あの黒い豆がチョコレートになる、しかもそれが自分の手でも再現できるなんて『最高にクレイジーだ』と思いました。その後、セミナーをいくつか受講し、FCCI(ファイン・カカオ・チョコレート研究所)のカカオ品質評価のトレーニングも受けました。そうして追求していくうちに、自分好みのフレーバーを自分の手で作ることに喜びを感じられるようになりました」
カカオとの出会いから、驚くような行動力とスピードで、カカオ豆からのチョコレート作りを習得していったホルヘさん。はじめのうちは、趣味として作ったチョコレートを家族や友人とシェアしていたそうです。
「楽しく作っているうちに、だんだん思い描いた通りの味が作れるようになり、お店を出したいと思うようになりました。日本のショコラティエやビーントゥバーの専門店では通常、さまざまな国のさまざまな品種のカカオ豆を使用していますが、私は自分がベネズエラ出身であることもあり、その土地の品種の多様性を探求したいという想いから、ベネズエラの品種のみを使いたいなと考えていました。扱うカカオの種類を制限することは、製造でも販売でもリスクが伴います。カカオ豆の輸入がストップしたら商品が1つも作れなくなってしまう、お客様の味の好みに沿えないこともあるかもしれない……けれども現地に赴きカカオを学ぶにつれ、その想いはどんどん強くなりました。
実はベネズエラを訪れたのが、ちょうど新型コロナウイルス感染症が始まった頃で、父親の暮らす『ベジュマ』という場所に半年間立ち往生してしまったのですが、幸いにも近隣にはカカオの栽培地が多くあり、カカオの栽培や発酵、品種や遺伝、歴史など多岐にわたって学ぶことができたのです。ベネズエラのカカオにどんどん魅了され、やはりベネズエラの品種のみでやろうと決め、帰国後にお店を開く場所を探し始めました」
こうして2020年12月、ホルヘさんのチョコレートショップ『Cacao Zoku(カカオゾク)』は産声を上げました。
カカオの個性を活かせるアルチザンに
自身はショコラティエというよりはアルチザン(職人)だ、と語るホルヘさん。
「扱っているのは、どれもベネズエラのカカオ豆ですが、農園によって香りも味わいも全然違います。だからそれぞれの個性が引き立つように、焙煎やメランジング(砕いて練り上げる工程)の時間や、レシピ(カカオと砂糖のバランス)を変えつつ、試行錯誤しながら作っています。
例えば、焙煎し過ぎるとチョコレートの味が平坦になるので、香りを引き出しつつ短い時間で仕上げています。その後ウィノワリングで取り切れなかったハスク(カカオ豆の皮)を自分の目で確認しながら、固い胚芽と一緒に取り除いていきます。酸味のコントロールを行うメランジングも、豆の状態や周りの温度などに影響を受けるので、毎日毎日味見をして、自分の感覚を大事に作っています。
砂糖は、瀬戸内海の小島で作られている、お気に入りのきび砂糖を使っています。出来上がったチョコレートは、美味しさを保つために密閉遮光できる包装袋に詰めて販売しています」
カカオそれぞれの「個性」にこだわり抜くホルヘさんは、実際にベネズエラのカカオ農園を巡って、直に生産者の元を訪れています。
「ベネズエラという同じ国のカカオでも、ファーム(農園)ごとに香りが全然違うんです。例えば日本ではうちだけが扱っている『グアサレ』はベネズエラ西部にある広大なマラカイボ湖近くを流れる川の名前に由来した品種のカカオですが、アーモンドや花の香りにシトラスの風味が加わる豊かな芳香が特徴として知られています。一方で、ベネズエラ中央北部のカリブ海に面した海岸線に沿った連峰の渓谷に位置する『パタネモ』は、クローブやシナモンといったスパイス風味が加味されたエキゾチックな香りを持っています。首都カラカスの北西・アラグア渓谷で育てられている『チュアオ』は、クリーミーな中にフルーティーさがあり、香り高く、酸味のさわやかな余韻が残るカカオ豆です。
品種と共に重要なのは『発酵』という豆のフレーバーに大きく影響する工程です。ですので、現地に赴いて、最適な状態で発酵が終わった豆を選んで仕入れています」
スペイン人のお父さんが若い頃に移住したことで、幼少期はベネズエラで過ごしていたというホルヘさん。現地の農園を訪ね歩くことに不安や恐れはなかったそうです。『Cacao Zoku(カカオゾク)』のチョコレートの精細でかつ大胆な味わいは、カカオという素材・植物を育む生産者と触れ合っているホルヘさんだからこそ、生み出すことができるのです。
想いの詰まったチョコレートでゾクゾクを感じて欲しい
カカオという植物の「種」に魅せられ、チョコレート作りを探求し続けているホルヘさん。『Cacao Zoku(カカオゾク)』というお店の名前には、たくさんの意味が込められているそうです。
「もともと、部族・種族・仲間といった意味のある”Tribe(トライブ)”が最初に浮かんでいました。それで『カカオ トライブ』はどうかな?と美奈子さん(妻)に相談してみたら、トライブと似た意味の日本語「族(ゾク)」はどうか、と勧められて。家族の族、属するの属、継続の続、そしてエキサイティングの”ゾクゾク”……この言葉、語感がいいね、面白いね、と話しているうちに、『ゾク』にたくさんの意味があることを知って、とても気に入りました。それで『Cacao Zoku カカオゾク』に決めました」
そんなユーモアに満ちた名前が付けられたお店の棚には、たくさんの種類のチョコレートが並んでいます。
もともと食べることが大好きだというホルヘさん。日本は特に、素晴らしい食材が手に入りやすいので、チョコレート作りのアイデアもどんどん広がるそうです。
「ベネズエラのそれぞれの産地が楽しめるプレーンのチョコレート・バーだけでなく、ナッツやドライフルーツをトッピングしたバー、ベネズエラスタイルのフルーツクリームを中に詰めたビーントゥボンボンショコラなども作っています。
私は果物が好きなんですが、チョコレートとのマリアージュだとパイナップルといちじくが特にお気に入りです。日本酒、焼酎、テキーラなど、お酒に合う味を考えるのも好きです。ちなみに、うちのチャイのチョコレートは、ポートワインにも合うんですよ」
好奇心旺盛なホルヘさんは、自身の味覚の探求だけではなく、人との交わりもとても大切にしています。
「うちで作るすべてのチョコレートには、ストーリーがあります。例えばICA(インターナショナルチョコレートアワード)で受賞したティムトペッパーは、店を訪ねてきた営業マンに『うちのペッパーも店に置いてくれないか?』と食べさせてもらったことがきっかけで作り始めた一品です。しばらく見かけなくなった友人が糖尿病を患っていると知って作り始めたのが羅漢果のエキスを使ったゼロシュガーフリーのシリーズです。その素材を使おうと思い立って、思い描いた味になるまで試行錯誤する時間が、とても楽しいのです。
チョコレートはとてもエモーショナルな食べ物なんです。作り手のたくさんの想い、情熱が詰まってる。そんな"ゾクゾク"――心が震えるような感動をシェアできたら嬉しいです」
見たもの、触ったもの、食べたもの、感じたこと……そのすべての経験を、チョコレートの表現に昇華していく。ホルヘさんの生き様が詰まったチョコレート達、是非ご賞味下さい。
Cacao Zoku の商品一覧はこちらからCACAO ZOKUの店舗情報
所在地:〒145-0071 東京都大田区田園調布2丁目48−15
営業時間 :12:00 ~ 18:00
定休日 :火曜日・水曜日