
カカオとは?どこで採れるの?どんな植物?徹底解説!
カカオは、チョコレートやココアの原料として知られています。また、最近ではカカオを焙煎して砕いただけのカカオニブなどの食材も人気です。
以下では、カカオがどのような植物であるかについて解説します。チョコレートの原料になるカカオ豆をはじめ、カカオの木や花の特徴、産地についてまとめました。
目次
カカオって何?
カカオとはアオイ科に属する植物の名称で、1年を通して緑の葉をつける常緑樹の1種です。植物としての学名は「Theobroma cacao(テオブロマ・カカオ)」で、ギリシャ語で神の食べ物という意味があります。
カカオの産地では、1年に2回ある雨季と乾季がカカオ豆の収穫時期です。産地によって収穫時期は異なります。
カカオ豆って何?
カカオ豆はカカオの種子で、1つの実の中から数十個ほど採れます。カカオ豆を焙煎して殻を取り除いた胚乳は、すり潰されてカカオマスへと加工される部分です。カカオマスから分離された脂肪分はカカオバターになり、さらに脱脂するとココアパウダーが出来ます。
カカオ豆にはカカオ特有の様々な成分が含まれ、栄養豊富です。カカオポリフェノールやビタミンD群をはじめ、食物繊維などを含んでいます。
カカオの木はどんな木?
カカオの木は高さ4.5メートルから10メートルほどで、湿度の高い熱帯地域に生えます。花が咲くまでに必要な年月は約4年です。葉は緑色で、20センチから30センチほどの大きさがあります。
カカオの実はどんな実?
カカオの実は15センチから30センチほどの大きさです。ラグビーボールのような形をしたものや、三角形に近い形のものまで、品種によって違いがあります。外側は外皮で覆われていて、赤色や黄色、緑色など様々です。
カカオの実を割ると中には果肉が入っていて、甘みや酸味があります。カカオの果肉は、発酵させて食用としてもつかわれる部分です。
カカオの苗はどんな苗?
カカオの苗は、細い木から枝が数本伸び、緑の葉がついています。カカオの苗の大きさは30センチほどで、大きな木になるまで2~3年が必要です。
カカオの苗は園芸用品店などで購入できます。ただし、日本国内の気候では、自宅で育てたカカオから実や豆を得るのは難しいです。
カカオの花はどんな花?
カカオの花は3センチほどの大きさで、一度開花した後は年中咲き続けます。カカオの花は、木の幹から直接生える「幹生花(かんせいか)」という種類です。
カカオの花は白色が基本ですが、品種によっては赤味や黄色味を帯びるものもあります。
カカオの産地はどんなところ?
現在栽培されているカカオの産地は、西アフリカや東南アジア、ベネズエラ、メキシコなどです。降雨量が多く気温が高い場所で栽培されています。
主な品種は、フォラステロ種、クリオロ種、トリニタリオ種の3種類です。フォラステロ種は西アフリカと東南アジアで栽培されます。クリオロ種はベネズエラやメキシコで栽培される品種ですが、流通量は少ないです。
トリニタリオ種は、フォラステロ種とクリオロ種を交配して作られた品種で、ベネズエラをはじめとする中南米で栽培されています。
カカオの原産国・原産地は中南米
カカオの原産地は中南米で、紀元前1900年ごろから栽培されていたことが判明しています。当時の土器や壁画に、カカオが食物として描かれている様子が発見されました。
その後、ヨーロッパに持ち帰られたカカオは、西アフリカなどで大規模に栽培されるようになり、現在に至ります。
カカオベルト・カカオマップって何?
カカオが栽培される地域を世界地図で見ると、赤道を中心として南北に20度あたりの場所に集中していることが分かります。「カカオベルト」とは、赤道に沿って横長にカカオの生産地が分布していることから付いた呼び名です。
なお、カカオベルトと似たような言葉に「カカオマップ」がありますが、カカオマップは韓国のインターネット企業カカオが手掛ける地図アプリで、植物のカカオとは関係がありません。
まとめ
カカオの植物としての特徴や生産地について解説しました。チョコレートを食べる際、カカオの原産国などに注意してみると、味の違いが楽しめるかもしれません。チョコレートをより深く楽しむために、本記事の情報を参考にしていただければ幸いです。